概要

研究開発について

本事業では、都市エリア産学官連携促進事業(発展型)で構築強化された産学官連携基盤と静岡がんセンターの臨床研究機能、首都圏理工系大学との医看工連携協定等の地域の研究開発資源であるファルマバレープロジェクトの資源を駆使し、がん医療現場のニーズに基づく、現代のがん診療過程において解決せねばならない相互に関連する4つの課題、すなわち、がんのスクリーニング、効率的な画像診断、早期がんの治療、再発・転移の治療について革新的な技術開発と製品化を目指した研究を実施するとともに、併せて、がん研究の基礎となる遺伝子解析の研究を実施します。

なお、本事業で実施する研究テーマは、都市エリア産学官連携促進事業(発展型)の課題であった「ベッドサイドのニーズに応える先端的ながん診療技術の開発によるファルマバレー・メディカル(健康医療産業)クラスターの形成」で実施された研究テーマや可能性試験のうち、地域構想であるファルマバレープロジェクトが最終的な目的としている「世界一の健康長寿県の形成」に不可欠である「がんの克服」に向け、完成間近の技術で海外展開が見込まれるものとして、4テーマに集中して実施します。

テーマ（24年度）

「がん化を促進するセントロメア機能異常を解析する実験系の開発と応用」

国立遺伝学研究所　分子遺伝研究部門　堀　哲也　助教

「血液検査によるがん早期発見技術の開発」

静岡がんセンター研究所　望月　徹　副所長兼遺伝子診療研究部長

「臨床応用を目指した効率的な完全ヒト型モノクローナル抗体作製法の開発」

静岡がんセンター研究所　秋山靖人　免疫治療研究部長

「がん治療・早期診断を目指したバイオチップ技術の確立」

東京農工大学　工学研究院 生命機能科学部門　吉野知子　准教授

テーマ（23年度）

「がん化を促進するセントロメア機能異常を解析する実験系の開発と応用」

国立遺伝学研究所　分子遺伝研究部門　深川竜郎　教授

「血液検査によるがん早期発見技術の開発」

静岡がんセンター研究所　望月　徹　副所長兼遺伝子診療研究部長

「臨床応用を目指した効率的な完全ヒト型モノクローナル抗体作製法の開発」

静岡がんセンター研究所 秋山靖人　免疫治療研究部長

「がん治療・早期診断を目指したバイオチップ技術の確立」

東京農工大学　工学研究院 生命機能科学部門　吉野知子　准教授

テーマ（22年度）

「がん化を促進するセントロメア機能異常を解析する実験系の開発と応用」

国立遺伝学研究所　分子遺伝研究部門　深川竜郎　教授

「血液検査によるがん早期発見技術の開発」

静岡がんセンター研究所　望月　徹　副所長兼遺伝子診療研究部長

「臨床応用を目指した効率的な完全ヒト型モノクローナル抗体作製法の開発」

静岡がんセンター研究所 秋山靖人　免疫治療研究部長

「がん治療・早期診断を目指したバイオチップ技術の確立」

東京農工大学　松永　是　副学長

以上の研究を実施することにより出来上がった試作品は、静岡がんセンターの医療技術者が、多数の症例を対象に、倫理的に正しい方法で短期間のうちに評価し、開発者に必要な改良を求め、最終的な製品とする体制が整えられています。こうして、いずれの研究においても、世界の医療を大きく変貌させる製品が3～5年以内に完成することが期待されます。